エイズ(HIV)の症状と検査キット・治療薬
エイズの感染経路や症状、治療方法などを紹介しています。
エイズは生命の危機を脅かす可能性があるため、早めの検査と治療をおすすめします。
費用が少なく自宅で受けられる性病検査キットの比較や、エイズの症状、診断、治療などについてまとめました。
エイズ(HIV)とは?
発症前の治療が大切なエイズ
人間の免疫力を低下させるヒト免疫不全ウィルス(HIV)に感染することで、発症する性病のことをエイズ(AIDS)と言います。
HIVの含まれた体液が、自分の粘膜・傷口などから侵入することにより、HIVに感染します。
HIVに感染すると、何年も時間を掛けて少しずつ免疫細胞(CD4陽性細胞)が破壊されてゆき、最終的に免疫力が著しく低下することでエイズを発症します。
また、免疫力が低下することで、健康な状態であれば感染しない菌やウィルスなどにも抵抗力がなくなるため、エイズ以外にも様々な病気を引き起こします。
エイズを発症し、未治療の場合、予後2~3年と生命に係る非常に重篤な状態になってしまいまうため、発症する前にHIVに感染していることを知り、早めに治療を開始することが何よりも大切です。
エイズ(HIV)の統計
HIV感染者数、エイズ患者数ともに経年変化は横ばいであるものの、依然として多くの人が感染していることが分かります。
特に男性の感染者数が多いのは、同性間でのセックスによる感染が多いためです。
また、新しくエイズ患者であることが発覚する人が30~40代と上昇傾向にあり、エイズに対する関心の低下から、早期発見が困難になっています。
そのため、自分でエイズの危険をしっかりと認識し、症状がなくてもHIVの検査を進んで受けることが重要です。
エイズ(HIV)の症状
感染初期
HIVに感染すると、2~4週間の潜伏期間を経て、筋肉痛、だるさ、発熱といったインフルエンザのような症状が出現します。
この時期のことを、「感染初期」と言います。
ただし、感染初期の症状出現には個人差があり、全く症状が出ない人もいます。
無症候期
感染初期の症状は数週間で消失し、症状が現れない時期が訪れます。
この時期のことを、「無症候期」と言います。
無症候期の間に、体の免疫細胞の数は徐々に低下してゆき、免疫力が低下します。
この期間は、一般的に数年~10年程度続くと言われていますが、個人差が大きく、1年程度でエイズを発症する人もいれば、長い間発症しない人もいます。
エイズ発症期
免疫力が著しく低下した結果、下痢、寝汗、急激な体重減少といった症状が出現します。
また、健康であれば発症することのない、様々な病気を引き起こします。
この病気が、エイズ指標疾患に当てはまることで初めて、エイズであると診断されます。
エイズ(HIV)の診断基準
エイズ指標疾患
エイズ発症の診断指標となる、23種類の合併症のことです。
HIVに感染しており、さらにこの病気に当てはまることで、エイズの診断が出ます。
聞いた事のない病名ばかりですが、これらは基本的に、健康体であればかかることのない病気です。
HIVによって免疫力が低下し、普段であればなんともない菌、ウィルス、カビなどに体が抵抗できないために発症してしまいます。
分類 | 病名 | 備考 |
---|---|---|
真菌症 | カンジダ症 | 食道、肺、気管、気管支に起こった場合 |
クリプトコッカス症 | 肺以外に起こった場合 | |
コクシジオイデス症 | 1.全身に起きている場合 2.肺、肺門リンパ節、頸部以外に起こった場合 |
|
ヒストプラズマ症 | 1.全身に起きている場合 2.肺、肺門リンパ節、頸部以外に起こった場合 |
|
ニューモシスチス肺炎 | ||
原虫症 | トキソプラズマ症 | 生後1ヶ月以降 |
クリプトスポリジウム症 | 1ヶ月以上続き、下痢を伴う場合 | |
イソスポラ症 | 1ヶ月以上続き、下痢を伴う場合 | |
細菌感染症 | 化膿性細菌感染症 1.敗血症 2.肺炎 3.髄膜炎 4.骨関節炎 5.中耳・皮膚粘膜以外の部位や深在臓器の膿瘍 |
13歳未満で、化膿性細菌によっていずれかが2年以内に2つ以上多発、あるいは繰り返して起こった場合 |
サルモネラ菌血症 | 再発を繰り返す場合 ※チフス菌によるものは除く |
|
活動性結核 | 肺結核または肺外結核 ※肺結核については、HIVによる免疫不全を示唆する症状または所見がみられる場合に限る |
|
非結核性抗酸菌症 | 1.全身に起きている場合 2.皮膚、肺、肺門リンパ節、頸部以外に起こった場合 |
|
ウイルス感染症 | サイトメガロウイルス感染症 | 生後1ヶ月以上で、肝、脾、リンパ節以外に起こった場合 |
単純ヘルペスウイルス感染症 | 1.1ヶ月以上に渡り、皮膚・粘膜に潰瘍がある場合 2.生後1ヶ月以降で、食道炎、肺炎、気管支炎を併発している場合 |
|
進行性多巣性白質脳症 | ||
悪性腫瘍 | カポジ肉腫 | |
原発性脳リンパ腫 | ||
非ホジキンリンパ腫 | ||
浸潤性子宮頚癌 | HIVによる免疫不全を示唆する症状または所見がみられる場合に限る | |
その他 | 反復性肺炎 | |
リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成 | ||
HIV脳症 | 認知症または亜急性脳炎 | |
HIV消耗性症候群 | 全身衰弱またはスリム病 |
エイズ・HIVの郵送検査キット
エイズ・HIVの性病検査キット比較
取扱いサイト名 | 検査キット価格 | 検査日数 | 検査方法 | 単品検査 |
---|---|---|---|---|
STDチェッカー | 5,060円~ | 検体到着後、1~3日 | 血液 | あり |
さくら検査研究所 | 3,860円~ | 検体到着後、3営業日程度 | 血液 | あり |
予防会 | 4,060円~ | 検体到着後、2~4日 | 血液 | あり |
GME医学検査研究所 | 3,440円~ | 検体到着後、最短翌日 | 血液 | あり |
ふじメディカル | 3,500円~ | 検体到着後、最短2日以内 | 血液 | あり |
依然として感染者数が多いHIVは無症状の期間が長く、また、エイズ発症時に重篤な症状を引き起こす可能性もあるため、他人事にしてはいけない性病です。
レッドリボン運動などを通して啓発活動が行われている様に、誰でも一度は検査を受けておくことが大切です。
特に、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、具合が悪くなることが増えたら、免疫力が低下している証拠です。
HIVによる免疫力の低下も考えられますので、長く続く様であれば、念のためエイズの検査を受けておきましょう。
エイズの治療方法
エイズを治療するには
抗HIV薬の内服によって、体内のウィルス量を抑えることで、免疫力回復・維持を行っていきます。
以前は副作用が強い薬でしたが、現在は副作用の少ない治療薬も開発されてきているため、早期の段階から抗HIV薬を使用します。
エイズを発症している場合には、妊婦、肝炎にも感染してる方、腎機能が低い方であってもすぐに治療を開始しますが、副作用による生活への影響などもあり、エイズ発症前であれば免疫細胞の数に応じて、治療時期を遅らせることもあります。
内服する時は3~4種類程度の薬を併用するHAART(またはART)という方法で、治療を行います。
この治療により、HIV感染者の予後は非常に良くなってきましたが、HIVは体内から完全に排除することはできないため、一生飲み続けなければなりません。
生涯にわたって膨大な医療費がかかるため、条件が整えば身体障害者の認定を受けることができ、医療費を軽減することができます。
また、HIVは耐性をすぐに獲得するため、1~2回でも飲み忘れると治療に失敗し、使える薬が限られてしまう可能性があります。
そのため、毎日決まった時間に忘れずに内服しなければなりません。
エイズの検査方法についてはHIV・エイズ検査キットの使用方法と費用を確認してみてください。
エイズの治療薬
テンビル(TENVIR-EM)
- 種類
- テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、エムトリシタビンの混合
- 特徴
- HIVの増殖を抑制する薬です。細胞に働きかけて遺伝子の複製をできなくさせることで、治療効果が期待されます。
- 用法
- 調査中
- 用量
- 調査中
- 服用期間目安
- 調査中
デュオビル(Duovir)
- 種類
- ラミブジン、ジドブジンの混合
- 特徴
- 日本の医薬品の「コンビビル配合薬」です。エイズ治療薬の中でも、HIVウィルスの増殖を抑えるラミブジンと、逆転写酵素阻害薬のジドブジンの2種類の薬を配合しています。イブプロフェンを配合している鎮痛薬と、併用しないでください。
- 用法
- 1日2回
- 用量
- 1回1錠
- 服用期間目安
- 調査中
デュオビルN(Duovir-N)
- 種類
- ラミブジン、ジドブジン、ネビラピンの混合
- 特徴
- HIVウィルスの増殖を抑えるラミブジンと、逆転写酵素阻害薬のジドブジンの2種類の薬を配合したデュオビルに、さらに強い抗ウィルス作用を持つネビラピン(日本のビラミューン)を配合しています。イブプロフェンを配合している鎮痛薬と、併用しないでください。
- 用法
- 1日2回
- 用量
- 1回1錠
- 服用期間目安
- 調査中
※HIV感染・エイズは複雑な治療や長期の経過観察が必要となります。また、生命を脅かす非常に重篤な状態になる可能性もありますので、検査で陽性結果を受けた場合には、個人輸入代行による治療ではなく、医療機関の受診を強くおすすめします。
※記載の内容はあくまでも目安であり、完治を保証するものではありません。また、内服だけでは、完治の有無を判断することはできません。治療結果を知りたい場合には、再度検査することをオススメします。