性器ヘルペスの症状と治療薬
痛痒い潰瘍に悩まされ、再発率も高いことで知られる性器ヘルペス。
性器ヘルペスの概要や感染経路、症状、治療方法などを紹介しています。
性器ヘルペスとは?
80%の人が再発する「性器ヘルペス」
単純ヘルペスウィルス(HSV)1型または2型を病原体とする性病です。
性器ヘルペスは症状が出現しやすい性病であるため、重症化することは稀ですが、3日~1週間の潜伏期間の後、痛がゆさのある潰瘍に悩まされます。
また、治療を行った後も、ウィルスが神経節に潜伏し続けるため、疲れや風邪などで免疫力が下がった時に、再発(回帰感染)する恐れがあります。
性器ヘルペス | HSV1型 | HSV2型 |
---|---|---|
特徴 | 20代までの約70%が接触感染している オーラルセックスの普及により、性器への感染が増えている(性器に症状が出ることは少ない) |
初めての感染ではセックスによるものがほとんど 再発はHSV-1に比べてHSV-2の頻度が高い |
症状 | 唇(稀に性器)に潰瘍ができる | 外陰部に水疱・潰瘍ができ、強い痛みがある |
発症部位 | 口唇、外陰部(潜伏している神経の関係で、稀に目や脳にも出現する) | 外陰部 |
潜伏神経 | 三叉神経節 | 腰仙髄神経節 |
性器ヘルペスの統計
性器ヘルペスは、平成20年を境に、患者数の大幅な減少は見られません。
いつの時代にも悩まされる方が多く、また再発の危険性があることからも、患者数を減らすことが難しい性病です。
男性に比べて女性の方が患者数は多いですが、保菌者であればいつでも再発し、感染する可能性があるため、男女ともに注意しなければなりません。
性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスの感染経路と症状
セックス後、3日~1週間の潜伏期間を経て、症状が出現します。
外陰部や陰茎・亀頭にできた赤い水疱や潰瘍が潰れると、ただれたような状態になり、排尿できないほど強い痛みに見舞われます。
また、発熱や大腿部のリンパ節の腫れ・痛みを伴うこともあります。初めて感染した時は症状が重く、治るまでに2~4週間程度要します。
性器ヘルペスは、一度感染するとウィルスが体内に潜伏しているため、約80%の方が1年以内に再発し、また不快な症状に悩まされます。
再発は免疫力の低下(ストレス・疲労など)、セックスの刺激などによって生じるため、防ぎにくいのが現状です。再度症状が出現した時は、初めて感染した時よりも症状が軽度で、数日で軽快します。
妊娠している女性が感染した場合、産道感染によって新生児ヘルペスを起こす可能性があるため、抗ウイルス薬を予防的に投与したり、経膣ではなく帝王切開での出産となる場合もあります。
性器ヘルペスの治療方法
性器ヘルペスを治療するには
性器ヘルペスと診断された場合には、ヘルペスウィルスに対する抗ウイルス薬(アシクロビル)を使って治療を行います。
抗ウィルス薬は、内服、軟膏、点滴など様々な種類があり、併用して治療を行うこともあります。
痛みが強い場合は、非ステロイドの抗炎症薬や表面麻酔の効果のあるリドカインゼリーなど、鎮痛薬の処方も可能です。
再発した場合も、基本的には治療内容は変わらず、同じ治療を繰り返し行うことになります。
性器ヘルペスの治療薬
ゾビラックス(Zovirax)
- 種類
- アシクロビル
- 特徴
- ヘルペスウィルスの増殖を抑える治療薬です。胃腸薬(タガメット)、痛風薬(ベネシッド)、喘息薬(テオドール)、免疫抑制剤(セルセプト)などを飲んでいる方は、副作用が出やすくなりますので注意が必要です。
- 用法
- 1日5回
- 用量
- 200mg錠×1/回
※血中濃度を維持するため、4~5時間おきに服用 - 服用期間目安
- 5~7日間
バルトレックス(Valtrex)
- 種類
- バラシクロビル
- 特徴
- ゾビラックスを改良されて作られた、ヘルペス治療薬です。服用回数が少ないため、飲み忘れることが少なく、使いやすい薬です。ゾビラックス同様、胃腸薬(タガメット)、痛風薬(ベネシッド)、喘息薬(テオドール)、免疫抑制剤(セルセプト)などを飲んでいる方は、副作用が出やすくなりますので注意が必要です。
- 用法
- 1日2回
- 用量
- 500mg錠×1/回
- 服用期間目安
- 5~7日間
ゾビラックスジェネリッククリーム 5%
- 種類
- アシクロビル
- 特徴
- ヘルペス用の塗り薬です。症状が辛い時、早く治したい時に内服薬と併用して使います。ジェネリック(新薬としての特許が切れたもの、後発医薬品)のため、手頃な価格で購入できます。
- 用法
- 1日数回
- 用量
- 患部に対し、適量を塗布
- 服用期間目安
- 約1週間
ゾビラックスクリーム(Zovirax Cream) 5%
- 種類
- アシクロビル
- 特徴
- ヘルペス用の塗り薬(新薬)です。症状が辛い時、早く治したい時に内服薬と併用して使います。小さいサイズで、ポーチに入れて持ち運びにも便利です。
- 用法
- 1日数回
- 用量
- 患部に対し、適量を塗布
- 服用期間目安
- 約1週間
※記載の内容はあくまでも目安であり、完治を保証するものではありません。また、内服だけでは、完治の有無を判断することはできません。治療結果を知りたい場合には、再度検査することをオススメします。
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